司法書士の役割や魅力について、司法書士はっとりさんと、小学6年生のむねお君が、お話しをしています。これから将来、法律家や司法書士を目指したい方や、人の役にたちたいと本当に願う方の参考になれば幸いです。
むねお君(小学6年生)
ねえ、はっとりさん!司法書士ってどんな仕事をしてるの?学校の授業ではあまり聞かないから、よく分からないんだ。
司法書士はっとりさん
いい質問だね、むねお君!司法書士は、法律に関するいろいろな手続きをお手伝いする仕事なんだよ。たとえば、家を買ったときの登記や、相続の手続き、会社を設立するときの書類作成なんかがあるんだ。
むねお君
登記ってなんだっけ?なんか難しそうだね。
司法書士はっとりさん
そうだよね。登記っていうのは、例えば土地や建物の情報を公に記録することだよ。むねお君がもし家を買ったら、その家の所有者が誰なのかを登記簿に書いて、みんながその情報を確認できるようにするんだ。これを「不動産登記」っていうんだ。
むねお君
へえ!それってすごく大事なことだね。じゃあ、ほかにはどんな仕事があるの?
司法書士はっとりさん
そうだね、不動産登記のほかに「会社の設立」もあるんだ。たとえば、むねお君が将来、ゲーム会社を作りたいと思ったときには、会社を作るための書類を整えて、法務局に申請する手続きを手伝うのが司法書士の仕事なんだよ。
むねお君
会社を作るのも司法書士さんが手伝ってくれるんだ!他にはどんな仕事があるの?
司法書士はっとりさん
相続に関する手続きも大事な仕事のひとつだよ。誰かが亡くなったとき、その人の財産を誰がどれだけ相続するかを決めて、必要な手続きを行うんだ。このときも、相続した不動産の名義変更をするために登記が必要なんだよ。
むねお君
相続って大変そうだね…。誰がどれだけもらうかとかで、揉めたりしそう。
司法書士はっとりさん
そうなんだ。家族間で意見が合わないことも多くて、話し合いがこじれることもあるんだよ。そんなとき、司法書士が中立の立場でサポートすることもあるんだ。例えば、遺産分割協議のサポートをしたり、調停を申し立てたりすることもあるよ。
むねお君
それって大変な仕事だね。でも、やりがいがありそう。
司法書士はっとりさん
確かに、簡単な仕事ではないけど、人の役に立てるのがこの仕事の魅力なんだ。家族が困っているときに手助けできたり、法律を通じて平和な解決をサポートできるのは大きなやりがいだよ。
むねお君
なるほど!じゃあ、司法書士の仕事って、ほかにもまだいろいろあるの?
司法書士はっとりさん
うん、まだまだあるよ。例えば、借金の整理をするための「自己破産」や「個人再生」という手続きのサポートもあるし、最近では「成年後見制度」というのが重要な役割を果たしているんだ。
むねお君
成年後見制度?それも聞いたことないや。
司法書士はっとりさん
そうだよね。成年後見制度は、認知症や障がいで自分で財産管理ができない人をサポートするための制度なんだ。たとえば、むねお君のおじいちゃんやおばあちゃんが歳をとってお金の管理が難しくなったときに、そのお手伝いをするために、司法書士が後見人として支援することもあるんだよ。
むねお君
それってすごく大事な仕事だね。おじいちゃんおばあちゃんが安心して暮らせるようになるんだね!
司法書士はっとりさん
そうなんだ。お金や財産の管理だけじゃなくて、生活全般のサポートをすることもあるから、大変なことも多いけれど本当にやりがいがあるよ。
むねお君
司法書士って、いろんな仕事をしてるんだね!大変そうだけど、たくさんの人を助けられてすごいなあ。
司法書士はっとりさん
ありがとう、むねお君。司法書士は法律の専門家として、身近な問題から社会的に重要な課題まで、幅広い分野で活躍しているんだ。大変だけど、その分やりがいも大きいんだよ。
むねお君
僕も将来、困ってる人を助ける仕事をしてみたいな!
司法書士はっとりさん
それは素晴らしい夢だね!困っている人を助けるって、どんな仕事でもきっと役立つスキルだから、いろんなことを学んで、自分の力を伸ばしていくことが大事だよ。
むねお君
はっとりさん、最近パソコンやインターネットでなんでもできる時代になってるけど、司法書士の仕事もこれからデジタル化されるの?
司法書士はっとりさん
そうだね、むねお君。今、社会全体がどんどんデジタル化しているから、司法書士の仕事も大きく変わろうとしているよ。たとえば、これまでは書類を紙で作って提出していたものが、今はほとんどオンラインでできるようになっているんだ。
むねお君
オンラインで書類の提出?すごく便利そう!じゃあ、全部パソコンでポチポチやるだけで済んじゃうの?
司法書士はっとりさん
うん、それに近いね。最近では「電子登記」っていう制度が進んでいて、パソコンから不動産の登記申請をすることができるようになったんだよ。これはすごく便利だし、早く手続きができるメリットがあるんだ。
むねお君
へえ、そうなんだ!じゃあ、将来はもっと司法書士の仕事もデジタル化されるの?
司法書士はっとりさん
そうだね、むねお君。これからはもっとデジタル化が進むと思うよ。たとえば、AI(人工知能)を使って契約書を自動的に作成したり、手続きのチェックをしたりすることが増えていくかもしれない。今も、AIを使った法律相談のサービスが少しずつ増えているんだ。
むねお君
え!AIが法律の仕事をするの?それって司法書士の仕事がなくなっちゃうんじゃない?
司法書士はっとりさん
そう思うかもしれないけど、AIはあくまで「サポート役」なんだ。複雑な法律の判断や、実際に人とのやりとりが必要な仕事は、まだまだ人間にしかできないことが多いんだよ。だから、司法書士の仕事がなくなるわけではなくて、逆にAIを使ってもっと効率よく仕事ができるようになるんだ。
むねお君
なるほど!AIは手伝ってくれるだけで、全部やってくれるわけじゃないんだね。でも、どんなふうに役立つのか具体的に知りたいな。
司法書士はっとりさん
たとえば、登記の申請書類を作成するとき、AIが必要な情報を自動的に入力してくれるシステムが開発されているんだ。それから、依頼者とのやりとりもオンラインでできるようになって、全国どこにいてもスムーズに相談や手続きができるようになるよ。
むねお君
すごい!じゃあ、これからは司法書士さんがもっと忙しくなるってこと?
司法書士はっとりさん
そうかもしれないね。デジタル化が進むことで、今までよりもたくさんの依頼を効率よく処理できるようになるし、仕事の幅も広がっていくんだ。でも、だからこそ、司法書士も新しい技術に対応できるように学び続けないといけないんだよ。
むねお君
学び続けるって、どんなことを勉強するの?
司法書士はっとりさん
例えば、ITの技術やAIの活用方法、そしてデジタル社会に対応した新しい法律についての知識を身につけることが重要だね。法律もデジタル化に合わせて変わっていくから、それに対応するためのスキルが求められるんだよ。
むねお君
法律も変わっていくんだ!どんなふうに変わるの?
司法書士はっとりさん
たとえば、電子署名やブロックチェーン技術を使った契約書が増えるだろうし、オンラインでの取引がますます普及するから、それに対応するための法律が整備されていくんだよ。今までのように紙の契約書を交わすだけじゃなくて、デジタル契約が主流になるかもしれないね。
むねお君
デジタル契約って、パソコンやスマホで契約ができるってこと?
司法書士はっとりさん
そうそう!オンラインで契約書を作って、電子署名を使ってすぐに契約が成立するんだ。これまでは、署名やハンコが必要だったけど、デジタル社会ではそれが電子的に行えるようになるんだよ。
むねお君
なんだか便利すぎてびっくりするよ!でも、悪い人がハッキングとかしたら大変なことになるんじゃない?
司法書士はっとりさん
確かに、デジタル化が進むと、セキュリティの問題も重要になるね。だから、司法書士もそういうリスクに対応できるように、しっかりとセキュリティ対策を学んでおくことが必要なんだ。依頼者の大切な情報を守るために、セキュリティはこれからもっと厳しくなるだろうね。
むねお君
じゃあ、将来は僕もパソコンとかAIとかいっぱい使って仕事をするのかな?
司法書士はっとりさん
きっとそうだよ、むねお君。これからの社会はますますデジタル化が進むから、AIやパソコンはどんな仕事でも欠かせないツールになると思う。でも、大事なのは「人を助けたい」っていう気持ち。それがあれば、どんな時代でも成功できるよ!
むねお君
うん!僕もAIやパソコンを使いこなして、将来困ってる人を助ける仕事ができたらいいな。
司法書士はっとりさん
それは素敵な夢だね!デジタル技術を使って効率的に仕事をしながらも、心を込めて人と接することができる人が、これからの社会ではもっと求められるんだよ。むねお君ならきっと素晴らしい仕事ができると思うよ。
むねお君
ありがとう、はっとりさん!これからもいっぱい勉強して、未来のデジタル社会で活躍できる人になりたいな!
むねお君
ねえ、はっとりさん。ところで法律家や司法書士って、どんなときに相談に乗ってくれるんだろう?『法律相談』って聞いたことはあるけど、実際にどんなことを相談するのかよくわからないんだ。
司法書士はっとりさん
それは良い質問だね、むねお君!司法書士の法律相談業務は、主に法律の問題や手続きで困っている人を助けるためにあるんだ。例えば、土地や建物の名義変更、借金の返済計画、遺産相続、離婚の手続きなど、いろんな場面で相談を受けることが多いよ。
むねお君
へえ、そんなにいろんなことを相談できるんだね。じゃあ、誰でも気軽に相談に行っていいの?
司法書士はっとりさん
もちろんだよ!法律の問題って、誰でも突然巻き込まれることがあるからね。たとえば、家を買うときや親族が亡くなったとき、あるいは借金で困ったときなど、仕事場でのトラブルなんかも、どんな人でも法律のサポートが必要になることがあるんだ。そんなときに、司法書士が法律の専門知識を活かしてアドバイスをするんだよ。
むねお君
なるほど。じゃあ、相談に行ったら具体的にどんなことをしてくれるの?
司法書士はっとりさん
まずは、依頼者がどんな問題を抱えているのかを詳しく聞くことが大事だね。たとえば、借金で困っている人が相談に来たときは、どのくらいの借金があるのか、どんな返済計画を立てるべきかを一緒に考えるよ。それから、必要な手続きや書類の作成もサポートするんだ。
むねお君
ふーん。法律のことって難しそうだから、自分じゃどうしたらいいかわからなくなりそうだね。はっとりさんみたいな人がいれば安心だな。
司法書士はっとりさん
ありがとう、むねお君。でも実は、法律相談に来る人はみんな最初は不安そうにしていることが多いんだよ。法律や手続きって、普段はあまり関わらないから、難しく感じるよね。でも、司法書士は依頼者の話をしっかり聞いて、心にも寄り添いながら、その人に合った解決策を提案することができるんだ。
むねお君
じゃあ、どんな相談でも解決できるの?
司法書士はっとりさん
うーん、全ての相談が解決できるわけではないけど、できる限りのサポートはするよ。司法書士は法律の手続きに関する専門家だけど、複雑な裁判や弁護士が必要な問題になると、他の法律家と協力することもあるんだ。たとえば、大きなトラブルに発展しそうなときは弁護士を紹介することもあるんだよ。
むねお君
へえ、法律家同士で協力するんだね。じゃあ、どんなときに弁護士さんに相談するの?
司法書士はっとりさん
そうだね、例えば紛争が深刻になって裁判に発展しそうな場合や、金額が大きな問題の場合には弁護士に依頼することが多いかな。司法書士は主に「書類の作成」や「手続きの代行」を得意としているから、トラブルが解決しやすい初期段階での相談が多いんだ。でも、司法書士が最初の窓口になって、問題を整理してから弁護士につなげることもあるんだよ。
むねお君
なるほど!じゃあ、最初は司法書士さんに相談して、そのあと必要なら弁護士さんにお願いするって流れなんだね。いきなり弁護士さんに行くのはちょっと怖いかも…。
司法書士はっとりさん
そうだよね。司法書士は、気軽に相談できる窓口として多くの人に利用してもらえる存在なんだよ。たとえば、遺産相続の相談では、家族間でのトラブルが起きないように話し合いのサポートをしたり、離婚の相談では、円満な解決に向けてアドバイスをすることもあるんだ。
むねお君
家族の問題ってデリケートだから、相談するのも勇気がいるよね。そんなとき、はっとりさんが相談に乗ってくれるのは心強いね。
司法書士はっとりさん
そうだね。家族間の問題やお金の話は、誰にでも話せるわけじゃないからね。だからこそ、司法書士は依頼者に寄り添って、丁寧に対応することが大事なんだよ。もちろん、相談内容はすべて秘密にするから、安心して相談してもらえるんだ。
むねお君
それは大事だね。僕ももし困ったことがあったら、まずは司法書士さんに相談したいな。でも、相談に行くときに何か準備が必要だったりするの?
司法書士はっとりさん
特に難しい準備は必要ないけど、相談内容に関する資料や書類があれば持ってきてもらえるとスムーズに話が進むかな。たとえば、借金の相談なら契約書や返済の明細書、相続の相談なら遺言書や戸籍謄本などがあるといいね。
むねお君
なるほど、相談内容に関係する書類を持っていけばいいんだね。わかった!でも、相談するのってお金がかかるの?
司法書士はっとりさん
そうだね、相談には料金が発生することが多いけど、初回の相談は無料で行っている司法書士事務所や法律事務所もあるんだよ。むねお君が困ったときは、まず相談するだけでもいいし、実際に手続きが必要な場合にどれくらいの費用がかかるか、しっかり説明するから安心してね。
むねお君
それなら安心だ!お金のこととか手続きのことがよくわからなくても、まずは相談してみるのが大事なんだね。
司法書士はっとりさん
その通り!法律のことや手続きは、専門家に任せるのが一番安心だよ。自分一人で悩んでしまう前に、まずは司法書士や弁護士に相談してみると、意外と簡単に解決できることも多いんだ。
むねお君
ありがとう、はっとりさん!これからも困ったことがあったら、すぐに相談に来るね。
司法書士はっとりさん
いつでも待ってるよ、むねお君。将来はむねお君も司法書士になって、困っている人を助けてあげるかもしれないね!
むねお君
うん、僕も法律を勉強して、いろんな人の役に立てるようになりたいな!